複数量子ビット

1 ビット測定

複数量子ビットのうち 1 量子ビットのみを測定する

今までは複数の量子ビットをすべてまとめて測定してきましたが、1 量子ビットだけを測定することもできます。 測定も QPU 命令の 1 つ (MEASUREMENT 命令) なので、演算ペアの考えかたを使います。

たとえば以下の状態ベクトルについて、ビット 1 のみを測定する場合を考えます。

33%
33%
0%
33%

ビット 1 に QPU 命令を適用する場合、隣同士の円 (\(|0\rangle\) と \(|1\rangle\)、\(|2\rangle\) と \(|3\rangle\)) の演算ペアを考えるのでした。 MEASUREMENT 命令をビット 1 に適用すると、0 または 1 が得られます。 このときそれぞれの確率は、次のように計算できます。

  • 0 になる確率: 演算ペアの左の円 (\(|0\rangle\) と \(|2\rangle\)) の確率を足す (= 33%)
  • 1 になる確率: 演算ペアの右の円 (\(|1\rangle\) と \(|3\rangle\)) の確率を足す (= 66%)

33% の確率でビット 1 が 0 になった場合、\(|1\rangle\) と \(|3\rangle\) の円は空になります。 なぜならば、1 と 3 を 2 進数で表した場合それぞれのビット 1 は 1 のため、測定されたビット 1 が 0 という結果に反するからです。 そして残った円 (\(|0\rangle\) と \(|2\rangle\)) の確率は、全体で確率が 100% となるようにノーマライズされます。

ビット 1 を測定し 0 が出た

66% の確率でビット 1 が 1 になった場合、\(|0\rangle\) と \(|2\rangle\) の円は空になります。 そして残った円 \(|1\rangle\) と \(|3\rangle\) の確率が全体で 100% となるようにノーマライズされます。

ビット 1 を測定し 1 が出た